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エースライン(R)
(「ケブラー」製ロープ)

はじめに

  「エースライン」はワイヤロープと似たような太さで、引張強さが同じように得られる有機繊維ロープです。
  「エースライン」は、米国ディポン社が開発した芳香族ポリアミド系の繊維<商標名「ケブラー」>と、他の繊維・樹脂とを組み合わせて作った東京製綱繊維ロープ株式会社の高強度・高弾性ロープです。
(※)「エースライン」は東京製綱繊維ロープ株式会社の登録商標です。

特  徴

高強力、低伸度
破断時の伸び率は4~5%で、引張強さはワイヤロープに近似しています。
軽  量
同じ太さのワイヤロープにくらべ、約1/4の軽さです。
引張疲労に強い
安全率=3の繰返し引張回数1000,000回でもロープの強度低下は殆どありません。
対摩性、耐候性、耐食性がよい
外層にポリエステル繊維及びウレタン樹脂を用いているので、対摩性、耐候性、耐食性に優れています。
キンク、型崩れ
ブレード型は非自転構造です。1×7型もウレタン樹脂で被覆されているため、キンク、型崩れが起こりにくくなっています。
絶縁性がよい
外層にウレタン被覆を行ったものは、絶縁性に優れています。
各種ロープ性能対比(ロープ径=12φ)
項  目 エースライン ワイヤロープ ナイロンロープ
008B-B 008B-BC 6×24 G/O 3打ち
    引 張 強 さ  (tf) 7.10 6.72 6.68 2.95
    破断時の伸び率  (%) 4.5 4.5 3.4 51
    弾 性 係 数  (Kgf/㎟) 2,000~5,000 2,000~5,000 4,500 500以下
    単 位 質 量  (g/m) 112 130 478 88.5
標 準 型

構  造

形    式 構    造 材     質 特    性
008B-B 内層:ケブラー繊維 ブレード標準型
外層:ポリエステル繊維 非自転構造

規  格

内層・ケブラー径 外層厚 芯断面積 質量 引張強さ
(ブレード)
mmφ mm g/m KN tf
4.0 0.5 6.71 21.1 12.3 1.25
5.0 0.5 10.6 32.2 19.3 1.97
5.8 0.6 14.4 41.1 26.3 2.68
6.5 0.75 18.2 52.9 32.5 3.31
7.3 0.85 23.0 66.7 41.0 4.18
8.2 0.9 28.8 82.6 49.4 5.04
8.7 1.156 34.5 98.3 59.3 6.05
9.7 1.15 40.3 112 69.6 7.10
11.5 1.25 53.7 149 90.9 9.27
13.0 1.5 69.1 187 112 11.4
15.0 1.5 92.1 243 142 14.5
16.5 1.75 115 299 170 17.3
18.0 2.0 138 356 202 20.6
19.5 2.25 161 415 236 24.1
21.5 2.25 196 493 287 29.3
22.5 2.75 219 554 322 32.8
24.0 3.0 253 633 353 36.0
※引張強さはアイスプライス時を示します。
ウレタン樹脂被覆型(ブレード型)

構  造

形式 構造 材質 特性
008B-BC 内層:ケブラー繊維 非自転型
中層:ポリエステル樹脂
外層:ウレタン樹脂 防水構造

規  格

直径 内層・ケブラー径 外層厚 ケブラー断面積 質量 引張強さ
(標準) (ブレード) (ウレタン+樹脂)
mmφ mmφ mm g/m KN tf
5 3.5 0.75 5.56 21.5 10.5 1.07
6 4.0 1.0 7.41 33.3 14.0 1.43
7 5.0 1.0 10.2 45.2 19.3 1.97
8 5.8 1.1 13.9 59.9 26.3 2.68
9 7.0 1.0 20.4 75.3 37.6 3.83
10 8.0 1.0 25.9 91.7 46.1 4.70
11 8.5 1.25 31.5 110 56.0 5.71
12 1.25 1.25 37.5 130 65.9 6.72
13 1.25 1.25 44.4 150 74.7 7.62
14 1.25 1.25 50.5 167 87.7 8.94
16 1.5 1.5 66.7 214 112 11.4
18 1.5 1.5 88.9 268 142 14.5
20 1.75 1.75 111 327 170 17.3
22 2.0 2.0 133 396 202 20.6
24 2.25 2.25 156 472 236 24.1
26 2.25 2.25 189 549 287 29.3
28 2.75 2.75 211 646 322 32.8
30 3.0 3.0 244 742 353 36.0
※引張強さはアイスプライス時を示します。
密着テープ型

構  造

形式 構造 材質 特性
108B-TB 芯  :キョーレックス繊維 非自転型
内層:ケブラー繊維
中層:密着テープ
外層:ポリエステル繊維 内外層一体構造

規  格

直径 内層・ケブラー径 外層厚 ケブラー断面積 質量 引張強さ
(標準) (ブレード)
mmφ mmφ mm g/m KN tf
8 5.8 1.1 16.3 59.7 29.0 2.96
9 6.8 1.1 21.1 71.2 37.6 3.83
10 7.5 1.25 24.1 79.3 44.4 4.53
12 9.5 1.25 37.0 113 65.9 6.72
14 11.5 1.25 50.0 147 87.7 8.94
16 13.0 1.5 66.7 186 112 11.4
18 15.0 1.5 88.9 239 145 14.8
20 16.5 1.75 111 310 170 17.3
22 18.0 2.0 133 368 202 20.6
24 19.5 2.25 156 426 236 24.1
引張強さはアイスプライス時を示します。
ウレタン樹脂被覆型(1×7型)

構  造

形式 構造 材質 特性
007L-C 内層:ケブラー繊維 ワイヤロープ構造型
外層:ウレタン樹脂 防水構造

規  格

直径 芯・ケブラー径 外層厚 ケブラー断面積 質量 引張強さ
(標準) (1×7) (ウレタン)
mmφ mmφ mm g/m KN tf
2 1.5 0.25 0.81 4.1 2.16 0.22
3 2.0 0.5 2.08 9.3 4.51 0.46
4 2.8 0.6 4.17 15.6 7.65 0.78
5 3.6 0.7 5.67 23.5 11.6 1.18
6 4.2 0.9 8.10 31.6 16.1 1.64
7 5.1 0.95 11.3 44.0 21.3 2.17
8 5.8 1.1 14.6 57.4 27.2 2.77
9 6.7 1.15 19.4 71.7 33.6 3.43
10 7.5 1.25 22.7 83.2 40.8 4.16
※引張強さはアイスプライス時を示します。

エースラインの端末処理
「エースライン」の端末処理方法は、次のものが用意されています。
(A) アイスプライス加工法
加 工 方 法 外層の被覆樹脂、繊維等を取り除き、芯部繊維のストランド間にストランドを差し込むことで行う。
差込み部保護 差込み部は他のより糸、収縮チューブ等で保護を行う。
そ の 他 コース(シンブル)の取り付けが可能。
図の差込み部を収縮チューブで保護 鉄製シンブル(コース)付き ナイロン製シンブル(コース付き)
(B) 金属ソケット樹脂接着加工法
加 工 方 法 外層の被覆樹脂、繊維等を取り除き、金属ソケット内で、エポキシ系樹脂を介して金属ソケットの内壁に接着することで行う。東京製綱繊維ロープ株式会社が独自に開発したPAT品。
接 着 効 率 アイスプライス加工の80%以上。
テーパー加工 ウレタン樹脂でテーパー加工が可能。
そ の 他 金属ソケットの重さの制約からロープ径18mmφまでの利用が多い。
(C) パイプロック加工法
加 工 方 法 外層の被覆樹脂、繊維等を取り除くことなく、ロープを金属パイプに通した後、そのパイプを曲げ、合金ロック止めを行う。
締 結 力 アイスプライス加工の60~70%。
そ の 他 パイプが金属製コースの代替になるが、ロープ端末は重くなる。
(D) ロック加工法
加 工 方 法 ロープをアルミ素管でロックする方法で、10mm以下の細いロープに有効。
締 結 効 率 アイスプライス加工の80~90%。
(E) ワイヤクリップ止め
加 工 方 法 ワイヤクリップは、ワイヤロープで使用するときの50%増しのクリップで締結を行う。
締 結 効 率 アイスプライス加工の50~60%
そ の 他 ロープの長さ調整が必要な時に有効。
ただし、ロープの使用安全率が低い場合、エースラインに外損を生ずる懸念がある。

ワイヤロープ及合繊ロープとの特性比較

項目 ワイヤロープとの比較 エースライン以外の合繊ロープとの比較
引張強さ 構造・太さによるがワイヤロープとほぼ同等。 ナイロンロープの約2.5倍の強さ、
オレフィン系ロープの約3.5倍の強さ。
伸び率 ワイヤロープ(6×24)より若干多い。ワイヤロープに似た伸び方を示す。 一般合繊ロープより圧倒的に少ない。
重さ 同じ直径で大気中約1/5、水中約1/15.。水中での違いが大きい。 比重1.44で一般合繊ロープよりやや重い。
疲労性 ロープの構造により、ワイヤロープより優れいる。 一般合繊ロープよりやや劣る。
クリープ性 ワイヤロープに近い。 一般合繊ロープより優れている。
温度特性 180℃以上ではワイヤロープより劣る。低温での収縮はない。 160~180℃の高温でも張力の低下が少なく、伸び率の変化もない。
腐食 ワイヤロープは腐食するがエースラインは腐食なし。 水分の影響も受けず、良好。
耐薬品性 強酸に影響される。 強酸に影響され、一般合繊ロープとほぼ同じ。
紫外線劣化 ワイヤロープより劣るが、改良方法により好転する。 一般合繊ロープとほぼ同じ。
電気絶縁性 ワイヤロープは通電性を有するが、エースラインは絶縁性に優れている。 -
その他 ワイヤロープに比べ、柔軟性、軽量性に富み、取扱い性に優れている。 -

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